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Webhook 配信サービスの比較:Svix・Hookdeck Outpost・Convoy・Hook0・自作・Webhook Admin

Webhook の送信を任せられるサービスを、料金・無料枠・固定 IP の対象プラン・セルフホストの可否で比べます。値は各社の公式の料金ページで 2026-09-27 に確かめたもので、月 50 万通で固定 IP が要る場合の月額も試算します。

要点

  • Svix・Hookdeck Outpost・Convoy・Hook0・自作・Webhook Admin を、料金・無料枠・記録の保存期間・固定の送信元 IP・セルフホストで比べます(2026-09-27 に各社の公式ページで確認)。
  • 月 50 万通で固定 IP が要る場合、Svix は 535 USD から、Hookdeck Outpost は約 104.5 USD、Webhook Admin は Starter の 3,000 円です。
  • 量が非常に多いなら Outpost の従量課金、オンプレミスが要るなら Svix の Enterprise、自社のインフラに置くなら Convoy が向いています。

Webhook の送信を自分で作るか、配信サービスに任せるかを決めるための比較です。対象は、送信(outbound)を扱う Svix、Hookdeck Outpost、Convoy、Hook0、自作、そして Webhook Admin です。料金と機能は、各社の公式の料金ページとドキュメントで 2026-09-27 に確かめたものだけを載せています。確かめられなかった項目は「記載なし」としました。

この記事は Webhook Admin の運営側が書いています。自社に都合のよい書き方にならないよう、他社が向いている場合もそのまま書きます。

配信サービスが引き受けること

どのサービスも、中心の機能は同じです。

  • 送信の API(イベントを 1 回渡すと、登録された送信先へ送る)
  • 再送(指数バックオフなど)と、再送を使い切ったイベントの手動の再送
  • 署名(HMAC-SHA256)
  • 送信の記録と検索
  • 送信先の管理(顧客ごとの URL、イベントの種類の絞り込み)

違いが出るのは、料金の数え方、固定 IP がどのプランから使えるか、セルフホストできるか、顧客向けの画面の有無です。

料金と主な条件

無料枠 有料の最初のプラン 記録の保存 固定の送信元 IP セルフホスト
Svix 月 5 万通 Basic 月 20 USD から(5 万通を含む、超過は 1 通 0.0001 USD) Free 7 日 / Basic 30 日 / Professional 90 日 Professional(月 490 USD から)と Enterprise 可(svix-webhooks、MIT。ホスト版の一部の機能は未搭載と README に記載)
Hookdeck Outpost マネージド版は最初の 5 万イベントが無料 Starter 100 万イベントあたり 10 USD Starter 7 日 / Growth 30 日 全プランで追加(料金ページの表記は「+ $100」) 可(Apache 2.0)
Convoy Community(セルフホスト)0 USD Premium(セルフホスト)月 999 USD 記載なし 自分で置くフォワードプロキシ(mole)経由 可(Elastic License 2.0)
Hook0 1 日 100 イベント Startup 月 59 EUR(1 日 3 万イベント、税別) Developer 7 日 / Startup 14 日 / Pro 30 日 Pro(月 190 EUR)で「on demand」、Enterprise 可(SSPL)
Webhook Admin 月 5 万通・1 プロジェクト Starter 月 3,000 円(月 50 万通・3 プロジェクト) Free 7 日 / Starter 30 日 / Pro・Business 90 日 Starter 以上 Enterprise でご相談

出典(いずれも 2026-09-27 に確認):

各サービスの特徴

Svix

送信の配信サービスとしては最も知られた存在です。再送の間隔(すぐ・5 秒・5 分・30 分・2 時間・5 時間・10 時間・10 時間)と、5 日失敗が続いた送信先を無効にする決まりが公開されています(Svix の再送)。Webhook Admin もこの間隔と 5 日の決まりに合わせています。再送は料金に数えず、本文は 64KiB ごとに 1 通と数えます。

固定の送信元 IP は Professional(月 490 USD から)以上です。IP は US・EU などの地域ごとに公開されていて、既存の利用者の IP は変えないとしています。Enterprise ではオンプレミスでの導入(FIPS 140-3 を含む)も選べます。

向いている場合: 監査や契約の条件が厳しく、実績のある大手に任せたい。オンプレミスで動かす必要がある。

Hookdeck Outpost

Hookdeck の送信側の製品です(Hookdeck Event Gateway は受信側の製品で、別の料金表です)。Outpost は Apache 2.0 の OSS で、HTTP の Webhook のほかに SQS・Kinesis・S3・Pub/Sub・Azure Service Bus・RabbitMQ・Kafka へも送れます。マネージド版の料金は 100 万イベントあたり 10 USD で、量が多いほど安くつきます。

固定 IP は、マネージド版のどのプランでも追加の扱いで、料金ページには「+ $100」とあります(月額かどうかの明記はありません)。

向いている場合: 顧客の送り先が HTTP だけでなくキューやストリームにも広がる。OSS をセルフホストし、同じものをマネージドでも使いたい。

Convoy

送信と受信の両方を 1 つのゲートウェイで扱う OSS です。料金ページに載っているのはセルフホストのプランで、Community は 0 USD、Premium は月 999 USD です。Premium で顧客向けのポータル、サーキットブレーカー、ロールベースのアクセス管理などが加わります。ライセンスは Elastic License 2.0 です。

固定 IP は、Convoy がフォワードプロキシ(Smokescreen を包んだ mole)を自分で立てる方法をブログで案内しています。

向いている場合: 自社のインフラに置くことが前提で、受信と送信をまとめたい。運用する人手がある。

Hook0

欧州のサービスで、料金は EUR です。数え方は 1 日あたりのイベント数で、無料の Developer は 1 日 100 イベントです。セルフホスト版は SSPL で無料です。固定 IP は Pro で「on demand」と書かれていて、料金は記載がありません。

向いている場合: 欧州の会社で、EUR で払いたい。SSPL で問題なくセルフホストできる。

自作

送信先が 1〜2 社で、量も少ないなら、キューの再試行(SQS・Cloud Tasks・Sidekiq など)に送信を載せるだけで足ります。自作で足りる条件、公開されている自作の構成、部品ごとの手間は「Webhook の送信は自作か配信サービスか」にまとめています。

自作で後から必要になるのは、送信の記録を探す画面、再送を使い切ったイベントの再送、失敗が続く送信先の自動停止と知らせ、署名の鍵の切り替え、SSRF の対策、固定 IP です。Hacker News の「How do you handle production webhook delivery reliability in your apps?」(2025-06)では、再送の不具合で決済の処理が数時間遅れた例が挙がっています(Hacker News)。

向いている場合: 送信先が少なく、記録や画面が要らない。データを社外に出せない条件がある。

Webhook Admin

複数のプロダクトやプロジェクトの Webhook を、組織の 1 つの画面で見られるようにしたサービスです。

  • 固定の送信元 IP は Starter から使えます(209.71.107.233 の 1 つの IPv4 から送ります)。
  • 失敗の通知を Slack・Teams・Chatwork・メール・Webhook に送れます(失敗が 1 時間続いたとき、再送を使い切ったとき、自動で止めたとき)。
  • 顧客に送信先を登録してもらう埋め込みの画面(ポータル)は Starter からです。
  • 署名は Standard Webhooks の形式で、受け側は各言語の既存のライブラリで検証できます。
  • MCP に対応していて、AI エージェントから送信先の登録や再送ができます。
  • 月の枠を超えた分は 10 万通ごとに 300 円で、再送は数えません。

Enterprise では、お客さまの環境での運用(セルフホスト)もご相談いただけます(料金は個別のお見積もり)。送り先は HTTP の Webhook に限られ、キューやストリームへ送る場合は Outpost が向いています。自社のサーバーへのオンプレミスでの導入には、Svix の Enterprise が向いています。

月 50 万通で固定 IP が要る場合の試算

取引先の 1 社が IP で受信を制限していて、月 50 万通を送る場合の月額です。公開されている料金だけで計算しています(税、為替、Enterprise の割引は含みません)。

計算 月額
Svix Professional 490 USD から+超過 45 万通 × 0.0001 USD 535 USD から
Hookdeck Outpost(マネージド) 45 万イベント × 10 USD / 100 万+固定 IP 100 USD(月額とみなす) 約 104.5 USD
Hook0 Pro 190 EUR+固定 IP(料金の記載なし) 190 EUR+固定 IP
Convoy Community 0 USD+サーバー・DB・プロキシの費用 自前のインフラによる
Webhook Admin Starter(月 50 万通まで) 3,000 円

固定 IP が要らなければ、Svix は Basic(月 20 USD から+超過 45 USD)、Outpost は約 4.5 USD まで下がります。量が増えるほど Outpost の従量の安さが効きます。月 1,000 万通なら Outpost は約 100 USD で、Webhook Admin(Pro の 29,800 円+超過 500 万通の 15,000 円で月 44,800 円)より安くなります。

選び方の目安

  • オンプレミスや厳しい監査の条件がある: Svix の Enterprise。
  • 送り先にキューやストリームも含めたい、OSS で持ちたい: Hookdeck Outpost。
  • 自社のインフラで受信と送信をまとめて動かしたい: Convoy。
  • 送信先が少なく、記録の画面が要らない: 自作(キューの再試行に載せる)。
  • 取引先の IP 制限に安く応えたい、複数のプロジェクトの送信を 1 つの画面で見たい: Webhook Admin。

Webhook Admin は、月 5 万通の Free プランから試せます。固定 IP は Starter(月 3,000 円)から使えます。https://app.webhookadmin.com/signup

よくある質問

固定の送信元 IP を一番安く使えるサービスはどれですか。

マネージドのサービスの公開料金で比べると、月 50 万通なら Webhook Admin の Starter(月 3,000 円)が最も安く、次が Hookdeck Outpost の追加(+$100)です。Svix は Professional(月 490 USD から)以上で使えます。

セルフホストできるサービスはどれですか。

Svix(svix-webhooks、MIT)、Hookdeck Outpost(Apache 2.0)、Convoy(Elastic License 2.0)、Hook0(SSPL)はセルフホストできます。Webhook Admin は、Enterprise でお客さまの環境での運用(セルフホスト)をご相談いただけます。

再送は料金に数えられますか。

Svix と Hookdeck Outpost は再送を数えないと公開しています。Webhook Admin も再送とテスト環境の送信を月の通数に数えません。

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